秋とスイーツとパフラヴァ男子と

10/13(土)、おいしい中央アジア協会主催イベント「秋とスイーツとパフラヴァ男子と」が開催されました。
フランスならではのおしゃれなケーキ、ハワイのパンケーキや和菓子など、衰えないスイーツ人気の中、中央アジアからも一石を投じてみようと企画されたイベントです。
今回のお品書きは「パフラヴァ」と「中央アジアのスイーツ事情」。
実際に調理を体験しつつ、出来上がったパフラヴァを堪能しながら中央アジアで食べられているスイーツ事情に迫る講義が行われました。
ところで、パフラヴァとは一体どんなスイーツかご存知でしょうか?

中央アジア圏の国々で食べられているお菓子のひとつで、
たっぷりのナッツを何層にも重ねた、いわば中央アジアのパイ。
今回のイベント中も、焼き上がりの頃には調理室中が甘い香りで包まれました。
パフラヴァ作りは高塚 健太郎さんを講師に迎えてスタート。
学生時代、アメリカの留学先でカザフスタン人の学生グループと知り合ったことから、カザフスタンもとい中央アジアの魅力に取り憑かれたと言います。
以降、毎年カザフスタンを訪れており、今年の8月にも首都:アスタナで美食紀行をしていた筋金入りのカザフスタン料理愛好家です。

パフラヴァは先述の通り、ナッツ(と砂糖)を何層にも重ねるため、ナッツ砕きから調理が始まりました。
完全に粉末状にするのではなく、ザラつきが残る程度に粗さを残すと、食感が良くなります。
参加者の皆さん、交代でナッツを砕いていきます。
生地はパイシートを薄く伸ばしてつくります。
砕いたナッツを満遍なく敷き詰め、生地を重ね、またナッツを敷き詰め・・・の繰り返し。
一番上まで重ねたらひし形に切れ込みを入れ、飾りのナッツをひとつずつ乗せ、卵黄を塗り、ハチミツを流し込みます。
200度のオーブンに入れて焼き上がりを待ちます。
今回はパイシート4枚重ねのレシピでしたが、なかなかボリューミーな仕上がりになります。
”ひとくち”のサイズは三者三様、違いがみられるところが、調理教室のおもしろいところです。


焼きあがったパフラヴァがこちら。
実は一番の難所とも言えるひし形の切り込み、皆さん初めてながら素晴らしい出来栄え!早速、撮影会が始まりました!

パフラヴァが完成し、撮影もひと段落したところで”第1部”は終了。
先崎将弘さんにバトンタッチして中央アジアのスイーツ事情について、講演いただきました。
先崎さんはおいしい中央アジア協会専務理事のほか、ユーラシア研究所の会員としても活動しており、度々中央アジアや周辺諸国でフィールドワークを行っています。
2017年12月の講演会「中央アジア料理における一期一会」にも登壇いただきました。

写真を交えて解説されていたのですが、実は全てご自身で取材・撮影されたものなのです。
現地に暮らす方々が調理している模様はとてもリアリティがあって、今回初めて披露される映像もあったと言います。
参加者の皆さんからは「⚪⚪とは何?」と問うものから難解なものまで絶えず質問が挙がりました。
その一つひとつにしっかりと答えていく先崎さん。
さすが、の一言に尽きます。

こうして今回のイベントは無事、終了を迎えました。
お気づきかと思いますが、今回はふたりの男性講師、いわば「パフラヴァ男子」がお届けしたのでした。
男性だけで進行するイベントは、おいしい中央アジア協会としても初の試みでした。
感想をお伺いして興味深かったのは、「(中央アジアの)スイーツの料理教室を探していて、今回のイベントを見つけた」というご意見。
これまでにもいくつかのイベントを開催してきましたが、スイーツだけにスポットを当てたものは、まだまだ数多くありません。
いただいたご意見・ご感想をもとに、今後は中央アジアのスイーツについてもご紹介していきたいと思います。
おいしい中央アジア協会では、料理教室、講演会、他団体とのコラボイベントを開催しています。
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